きらめく雨
霧のようにしずかに
花びらのように満たされて
生まれたばかりの
まだ濡れて
飛ぶ事もできない羽が横たわっていました
か弱く小さく震えて
はかない、そのいのちの中に
いつかこの空を突き抜けて、熱い雨を降らせてゆくちからを
信じているの
変ることなく
今までも
ずっとこれからも
だから、今
超えていける
しがみついていた指を一つずつ離して
本当は一番わかっているでしょう
時が来て
もう充分に
そのちからは満ちて
わざと目を背けて、無理だと呪文を唱えている駄々っ子
さあ起きて
立ち上がって
わんわん泣くのは後でもいい
愛するものを護るちからを使わなくては
素晴らしい楽園ですら哀しみの海になってしまう
自らを慈しむことができない人は愛するものも護れない
この羽は雨粒を弾いて白く美しく広がる
誰よりも負けず嫌いなんだから
少しぐらい痛くても
へっちゃらな顔をして
悠々と超えていける
私が信じているのは
哀しみの海に溺れてゆく弱い虫ではないよ
誰よりも負けず嫌いなんだから
たまらなく痛くても
へっちゃらな顔をして
かならず悠々と超えていける
そのほんとうのちからを私に見せて
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お写真はshinobuさんの「
もぐる 」