おっぱいの匂い

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お風呂上りに汗をかいていると、おっぱいの匂いがしてきた
どこからか
部屋中が別世界になったような甘酸っぱい赤ん坊の匂い
あなたが生まれたばかりの時の
白い手と
白い産着
生まれたばかりの赤ん坊の匂い

こんな匂いをさせてこの世に生まれ出てきて
とても難しい顔で泣いた
体中を震わせて
なにもかもを震わせて
せいいっぱい泣きました
はじめお母さんはおろおろしながら抱きしめた
うれしいのか悲しいのか分からないような気持ちで、抱きしめました


夏の日は生きているあらゆる匂いを強く感じて
たらたらと汗をかきながら、お母さんのおっぱいを求めた日を思い出したりする
あの時何を求めていたのか
いのちの全てを使って
部屋中が別世界になったような甘酸っぱい匂いをさせて
お母さんもその度に体中を震わせて
泣いたり笑ったりしました

こんなにも夏が延々と続く日には
思い出したりするのです


懸命に何かを探している小さな手
いちばんうつくしいものを宿した瞳

なにもかも震わせて泣いたり笑ったりして  消えていくもの

なのになぜか


深まっていくもの






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お写真はJILLEさんの作品

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# by an_que_an531wan | 2010-08-31 10:36 |

ひかりと音符




一通り考えてまた巡っていく
一通り考えて
また巡って

また巡って

また巡って



朝のひかり

雨の後は朝のひかり
とても軽やかなあの日のリズムのように
音符が飛び跳ねてひかりの中
巡り巡ってた考えの上を簡単に飛び跳ねてとても軽やかに

めぐりめぐり会って
私は幸せだよ
飛び跳ねてる今でもひかりの中
今でもドキドキして


それは巡り巡っていくら考えても及ばない
言葉も思考も及ばない
夜の暗闇の中にはない
私のドキドキは朝のひかり
音符が飛び跳ねて軽やかに好き勝手に


それはもうずうっと前からだよ
遠い遠い長く遠い時間のずうっと前から飛び跳ねていた
あの一瞬にわかったんだ
雨に打たれた一瞬に

わかってた
それは夜ではないの
朝のひかり

そのひかりから始まる物語が
ドキドキするような物語が

私はもう
夜の闇にアタマを突っ込んで一巡りも二巡りも数え切れないくらい同じ所をさまよって行き来するのは

ヤメにして

ひかりの中から始まる物語は想像を超えていけばいい
とても軽やかなあの日のリズムのように
ひかりの奏でる音符のリズムを朝ぐーっとのびをして追っかけてくよ


だから笑って 
もっと笑って

笑った顔がとても  とても    とても


スキなんだ
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# by an_que_an531wan | 2010-02-01 23:16 |

I LOVE YOU 



I LOVE YOU の 文字を
あなたに

金木犀の香りが 街にふわりと降りて来た夜

きらめく星のあいだで
I LOVE YOU が もうゆっくりと燃え尽きて
そして静かに迫ってくる

あなたは少し疲れたけれど 拒否しない
肯定もしないけれど 微笑んで横たわっている

その頬を優しく撫でて やわらかく抱きしめたら
なによりも満ち足りた 深い眠りに落ちましょう

I LOVE YOU

なにも考えずに叫んだり 怒鳴りあったりすることはなくなって
当たり前だったことが当たり前ではなくなって
簡単に嫉妬することもなくなって

あなたは随分優しくなった
歳月は忍耐を教えてくれた


変わることがないことなど   きっと何一つない
この日々は刻まれて 瞬く間にひとつひとつ星のように届かなくなるけれど

あなたに贈った I LOVE YOU は 今日もひっそりと輝いて
そして静かに鼓動する

美しい夜が息づいて
あけがたのような終末を迎えるまで
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# by an_que_an531wan | 2008-11-05 23:11 |