「ほっ」と。キャンペーン

砂時計


金色の鳥が見えたら時を射止めよ
血潮が沸き立つ指で定めて
鳴らせばサラサラと傾くガランドウの中
カランカランと回る金色の鳥の声
射止められなかった粒子の分量だけ砂が落ちて
まやかしは吸い込まれて
あらゆるところに
定めたこころに
血潮は消えず
沸き立つ指のその先の
カランカランと
金色の鳥が目指す遠い時を
いつか射止めよ































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# by an_que_an531wan | 2017-02-04 22:58 |

受胎告知




闇に包まれた静寂の光余すところなく照らし出し
うつくしいいつくしみに潰れたままの矢をつがえて解き放った月に今こそゆけと
冷たく満々とひかるいくつもの朝
かえりみることない傲慢はかえりみられることもなく
何一つ難なく何いくつ聞いても何一つとして何もない空洞饒舌の残骸はただただ哀れで
細胞の幾億の記憶と情熱の冷静を授けたまさにいのちあるありかを
その杖に












































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# by an_que_an531wan | 2016-12-11 09:15 |

発光

くらやみの中ふわりと浮かぶ言葉の
透明な紅
突き動かされる紫
黄色く白く炎
離れ
放たれ
重なり
カサナル
ハナレテ
ハレテ
あやうく発光する間に水が突き通す透きとおるユキワタルその
カゲに


黄色く
白く
ふわりと浮かぶ言葉に掬う




























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# by an_que_an531wan | 2016-12-06 22:09 |

ただいま  おかえり

ユーカラさん主催の第三回カタリバに参加しました。
テーマは 男と女秋のセリフ詩 ~君 帰る~ 
皆さんそれぞれ個性があって素晴らしく!とっても楽しめました♪
ユーカラさんに感謝







「ただいま」


待ちくたびれたやさしさは
手垢のついたにおい
それすら愛しいと思うのは
それが日々だから
歩いて
空を見て
猫を見て
木々をなでる
戸を開けてきみが笑う
それはきっとなくてはならないもので
失ってはいけない
きみのこころ
えごの中でひかる
ぼくのこころ
歩いて
花を見て
水に映って
原っぱの真ん中でぼくが笑う
それはきっとなくてはならないもので
失ってはいけない
ぼくのこころ
えごの中でひかる
きみのこころ
待ちくたびれたやさしさは
手垢のついたにおい
それすら愛しいと思うのは
それが日々だから
ただいま






「おかえり」


おかえり
あの果てに飛ぶ鳥のような
ひらく花の芯のような
ひとみに
キミは
そのカナシミがいつかどこかの
高くひろがる空のあたたか
雲のはしくれ
それが愛しいと思えるなら
消えそうな夢でも
どこまでも
どこまでも
おかえり
ひとひらの手に
高くひろがる空のあたたか
雲のはしくれ
あの果てに飛ぶ鳥のような
ひらく花の芯のような
ひとみに
ボクは























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# by an_que_an531wan | 2016-11-23 00:05

火と月





激情

理知

繊細の配合は

炎にさしだす心臓の

撃ち抜く鼓動と火と月の中




ほとんど陽も射さない白い手で強く

真っ直ぐに包み込むみずうみの水

卑しく

虚ろう言葉で心をはかるな

みずうみはゆれず

花びらがただ散る

































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# by an_que_an531wan | 2016-09-09 23:37 |

陽と月




ゆるやかに掲げられたたいまつを手に切り込んでゆく


赤々と溢れる心臓の収縮が手首に書いたノウ


そのまま従っていては能のないこと


涙とは無縁の圧倒的に溢れる手首をゆるやかに掲げて切り込んでゆく


内側からひとつきにかなたまで












































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# by an_que_an531wan | 2016-09-09 23:30 |

夢十夜


地もない虚空の中で青い布がふわりと立っている

それはノースリーブの長いドレスで

言葉で表すことのできない不思議なひかりを帯びていた

ほとんど重みのない生地はやさしい風をはらんでいて

虚空全体にしずかなよろこびが満ちていた

それはまさにここにあり

初めから終わりまで何一つ変わることなく立っていた










































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# by an_que_an531wan | 2016-08-12 00:02 |

夏の日の夜のみずうみの水




夏の日の夜のみずうみの水に
あの日の手紙が舞い降りてくる
手のひらにあざやかなひかりをもって
こころは素数と響きあって

なにも変わらない
余韻を残したまま

約束の半分と
まだ果たしていない半分と
すべてはその胸にいだかれて
頼りなく
ようやく息をしていたところ
触れることもままならず
はだしのままでふるえていた

いつか
傷のいたみにもゆるがぬ少女のつるぎに
怒りも
悲しみも
にくしみさえも抜け落ちて
ゆるやかに落ちていくみずうみの水

あいするもののために

それだけが残された半分で
闇の中に死んで
闇の中から生まれてきた

すべては
その胸にいだかれて
なにも変わらない
余韻を残したまま


夏の日の夜のみずうみの水


こころは素数と響きあって
手のひらにあざやかなひかりが
ずっと降り注いでいた

























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# by an_que_an531wan | 2016-07-08 00:16 |

闇夜に降れば

丸い頭をしっかと抱いて

熱を吸い取る昆虫のように

いきかう息はやさしくかよう

闇夜の端に

たしかに月は




あたらしさなど望みはしない

妖精となって

ひそやかな花々となって

うごめきだす

血を運ぶ

右のなみだのひかりは増して




月は西の空に映り

何もしんぱいいらないとそのことばが降ってくる

越えねばならない

だれのことでなく

過去のことでなく

まだ来ぬ未来のことでなく






































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# by an_que_an531wan | 2016-05-14 20:23 |

日々


商店街のアーケイドにさえぎられた小鳥のゆくえをヒマワリに

そっときいても笑うだけ

朝食のパンとはちみつとソーダ

それから瞬間接着剤を

とれないように

くっつけるため




海のにおいより

そんなことより

お笑いを無音で見て笑っているかおにテレビのひかりまだらに映って




雨ヨリモ

ナニヨリモ

泣けばイイサ

泣けばイイサ

ただそれだけのこと

どうせいつかイナクなり

いまはともにある
























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# by an_que_an531wan | 2016-05-12 23:12 |